
建物の劣化による空き家トラブル
空き家トラブルとして、もっとも多いのが建物の劣化によるトラブルです。
長い間何の手入れも無く風雨にさらされ空き家は最悪の場合、家屋が倒壊する恐れもありますので無責任に放置することは非常に危険です。
まずは建物の状態を把握して、劣化の激しい箇所をメンテナンスすることからはじめましょう。
なぜ空き家は劣化が早いのか
そもそもなぜ空き家は劣化しやすいのでしょうか。これは人が住んでいないことが最大の原因です。
人が住んでいれる住宅は、毎日でないにしても定期的に掃除がされます。そして掃除によってホコリやゴミが取り除かれます。
しかし空き家は誰も掃除をしないためホコリやゴミが大量に発生し、住宅そのものを傷めていきます。
また常に人が出入りすれば自然と換気が行われるのですが空き家は換気も行われないためカビが発生しやすく、これもやはり住宅を傷める原因になってしまいます。
人が住んでいないというだけでこれだけの悪影響が出てしまうのです。
当然、傷んだ住宅の修復も行われませんから単純に時間が経過するほど家はダメージを受けていきます。この状態がひどくなると住宅が傾いてしまったり、一部が壊れたり、倒壊してしまったりするわけです。
特に水周りは劣化する速度が速いかもしれません。目に見えない水道管などはまったく使われないでいると、水道管に残った水により錆が発生して水道管を劣化されるのです。
普段あまり意識することはないと思いますが、人が住んでいるかどうかで家の状態は大きく変わってしまい、これが空き家が劣化しやすい理由です。
劣化を防ぐ対策
さきほど劣化する理由を紹介しましたが、その主な理由は人がおらず手入れがされないことです。
つまり空き家の劣化を防ぐためには定期的に手入れをしてやればいいのです。
週に1度、月に1度、そのくらいのペースでかまわないので空き家に行き、家の中を簡単に掃除してあげましょう。出入りをすれば換気も行われるのでそれだけでも効果が期待できます。
さらに家の外と中を細かくチェックし破損していないかも確認しておくと良いでしょう。そして必要があれば補修をします。
破損も早い段階で見つけられれば補修にかかる費用も手間も抑えられるので負担も少なくなります。
建物はたとえ人が住んでいても劣化してしまうもので劣化を完全に止めることはできませんがちょっとした手入れをすることで劣化の速度を遅らせることはできます。
これが空き家を長く安全に、そして綺麗に維持するコツです。
空き家対策特別措置法の制定によって最近は空き家に対する監視が厳しく、放置しておくと行政から指導・勧告・命令を受けることもあります。
最終的には行政代執行として強制撤去されることもありますので、空き家を所有している方は今まで以上に劣化対策をしなければなりません。
大変なことではありますが所有している以上責任は所有者にありますので適切な対応を心がけましょう。
また空き家のメンテナンスや管理には当然費用が発生します。持っているだけでお金は出て行くばかりです。
この先も空き家にしておくのであれば、空き家の有効活用を考えてみるのも良い決断だと思います。
または売却してしまうのもひとつの賢い選択ではないでしょうか?