不動産買取のメリットやデメリットを考えると、価格面のみを考慮した基本的には不動産会社に仲介してもらい売却するのが良いです。
しかし買取でないと不動産を売却できないというケースも有ります。
では不動産買取に向いている物件の条件とはどんなものなのでしょうか。
例えば築年数が30年を超えるような古い物件の場合は、不動産買取を検討するほうがいい場合があります。
一般流通は困難?
当然の事ながら築年数が30年を超えていても程度の良い綺麗な物件はたくさんありますが、それは表面的なコンディションが良いというのが本当のところです。
壁の奥や水回りなどの目に見えない部分はかなり老朽化しています。水道の給水管やトイレ、バスタブの排水管の寿命は大体25年から30年と言われています。
もし売却が成立した後に、配管に欠陥が見つかった時には、瑕疵担保責任というもので売主に修繕の義務が生じてしまいます。
マンションの配管設備などに至ってはかなり複雑なので、修繕に数百万円以上かかることもあります。
このような場合には仲介による売却ではなく、買取を選択するほうが懸命であるといえるでしょう。
トラブルがあった物件
また過去に自殺や火災などのトラブルがあった物件は買い手を見つけるのがとても難しいケースが多いです。
仮に買い手が見つかったとしても相場よりはかなり低い価格でないと売れないでしょう。
このような事故・事件があった物件の場合は、不動産会社に購入希望者を探してもらおうと思っても、事故や事件の説明をするたびに買い手がなかなか決まらず時間だけが過ぎていくという可能性があります。
こういった点を考えると、買取金額が少し安くなってしまったとしても、買取を選んだほうがメリットがあるるといえるでしょう。
さらに親からマンションを相続したけれども物件の状態がかなりよくないということもあります。外装や内装がかなり傷んでおり誰にも貸せないし売ることもできないという状態です。
もしこの物件を仲介による売却で売却したいのであれば、ある程度最初に物件の状態を回復させるためのリフォームが必要になります。
自分でできるのでいいですが、業者に頼んでリフォームをするとかなり費用がかかります。
例えば3LDKマンションで水回りやドア、壁、床、窓、排水管などの大部分をリフォームした場合、安くて500万円、さらに費用がかさむと1000万円ほどになってしまうこともあります。
これほどの費用をかけて売却したとしても、結果的に利益として手元に残る金額は僅かです。
しかし買取業者の場合は個人で行うよりもずっと安くリフォームできるルートをもっています。業者はリフォーム業者に幾つもの工事を発注していますので、通常よりも安く工事をお願いすることができるのです。
つまり、買取業者はリフォーム代金を抑えながら物件を仕入れて、個人では利益を出しにくいような物件でも利益をのせて売却することが可能なのです。
これらに該当するような不動産をお持ちであれば、不動産会社による買取を利用するほうがメリットが多い場合があります。