
不動産を売却ときには、買取と呼ばれる売り方と仲介または売却と呼ばれる売り方の二種類があります。
ではこの買取と売却の違いはなんなのでしょうか?
大きく分けて3つの違いがありますので、具体的な違いを一つ一つ見ていきましょう。
買い主の違い
まず仲介・売却の場合は、買い主は主に個人の方になり、自分や家族用の住居のために購入する目的の方がほとんどです。
この場合の不動産会社の役割は、売主と買主の間に入り不動産物件の売買が成立するようにサポートやアドバイスを行っていきます。
不動産会社は、不動産流通機構が運営しているレインズという全国の不動産がアクセスすることができるデータベースから、各顧客のニーズに合った物件を探して紹介していきます。
一方、買取の場合の買い主は不動産会社になります。相手が個人ではなく不動産業者になるのです。ほとんどの場合の買い主は不動産会社ですが、時には開発業者、建設業者、投資業者になることもあります。
それぞれの業者は売りにだされる不動産を仕入れて、新たな戸建てやマンションを建てたり、中古物件をリノベーション・リフォームをして再販します。
いわゆる転売ビジネスとなりますので、各業者は常に利益が出そうな不動産物件を探していますし、見つけた時には他社にとられる前にすぐに購入しようとします。
そして多くの場合は即決現金購入のようです。
成約までの期間
二つ目の違いは成約スピードです。
物件が売れるまでのスピードは売却と買取を比べた場合にかなりの違いが出てきます。
売却の場合には、個人の買い主と売買契約が成立し、引き渡しまでに至るまでにたいてい三ヶ月から六ヶ月はかかります。長いケースでは一年を超えることもあります。
なぜなら、個人の買い主は人生で一度の大きな買い物となり、いろいろな不動産を見比べて慎重に選ぶ傾向が強いため時間がかかるからです。
しかし買取であれば、最短で3日から一週間で売買契約が成立します。
なぜなら不動産業者の購入目的とは、先にも述べたように仕入れが目的のため、他社に先んて購入したいためスピードを重視するのです。
成約金額の差
三つ目の違いは成約金額の差です。
基本的に、個人に販売する売却のほうが買取よりも高い値段で売れます。
なぜなら買取価格は、不動産を購入後にリフォームやその他諸費用を差し引いた金額から決定されるためです。
ただし買取であっても業者次第では売却と同じくらいの価格で契約が成立することもあります。
ちょうどその時に業者が求めている物件とぴったりあっていたり、将来的に大きな利益を生みそうだと判断されたりする不動産なら、少しくらい高くても買おうと思ってくれるのです。
これらの違いを考えると時間を掛けて高く売りたい方には仲介・売却をが適していて、すぐに現金を必要としていたり、すぐに確実に売りたいと思っている方には買取がおすすめと言えるでしょう。