不動産投資と不動産投機
不動産投資の一般的なイメージは、賃貸物件を入手して不動産収入を確保する、いわゆる「インカムゲイン」を目的とした不動産運用でしょう。
確かにこの不動産運用は非常に広く行われていて、投資物件を所有する不動産オーナーはこの方法を主な収益源としています。
しかし不動産投資には、賃貸収入による収益以外にも実はかなり有効な収入を確保する手段があるのです。
それは社会問題にもなっている空き家の活用なのです。
空き家はなぜ魅力のある投資物件なのか?
空き家の中には、一般に流通している他の物件と比較して低価格で手に入る物件があります。
この空き家を使った不動産転売、いわゆる不動産投機が近年になり人気を集めているのです。
投機というのは不動産による家賃収入を狙った投資とは異なり、転売によって利益を確保するスタイルの収益確保のやり方です。
いわゆる「キャピタルゲイン」を目的に行う不動産投資です。
この空き家を使った不動産投機をうまく活用することで、今までは得ることができなかった不動産の新たな活用法を身につけることができるのです。
空き家の実態
では最近の空き家の実態はどうなっているのでしょうか?
近年高齢化が進む中、昭和40−50年代に建築された物件が広く空き家として放置されていることが増えてきました。
この年代の空き家は持ち主が高齢化していたり、相続によって持ち主が変わっていることもあり、管理がずさんになっていて、大幅な改修が必要になっていることが一般的です。
しかし、このような物件は改修の諸費用を検討に入れても非常に魅力的なのです。
また空き家というと人もまばらの片田舎にある物件を想像する方もいるかもしれませんが、東京23区内をみても驚くような空き家件数が確認されているのです。
先見性を持った物件選定
投資対象となる空き家がある地域は、大都市の中でも特に開発が必要になるようなある程度老朽化した物件が多くある地域であったり、不当に評価が低い地域となります。
交通、利便性の割に地価が安い地域で今後の再開発が期待できるエリアであれば、あらかじめ空き家を確保しておくことは非常に割の良い投資にもなり得るのです。
近年で言えば、いわゆる下町地区であった墨田区にスカイツリーができたことで起こる地価の上昇などがその一例でしょう。
この時も下町に散在していた空き家を買い占める動きが起こり、多くの空き家が驚くべき価格に高騰したのです。
このように割安感のある土地をあらかじめ確保しておき、改修を加えることで不動産を育て(付加価値をつける)、開発が行われた場合に備えて事前準備をしておくことは非常に効果的な投資なのです。
こういった土地を察知するには交通機関の配置や、その地区の地価を見据えた先見性が必要で、交通機関の発達のわりに地価が相対的に低い地区があればそこが投資の狙い目となるのです。
自分の狙った地区の交通網や住宅環境の変化には常に敏感になり、新鮮な情報を仕入れて気になる土地があれば、現地を調査するといった努力が大切になります。
投機を行うメリット
不動産の投機は、不動産投資以上に面白いメリットがあります。
自分で空き家(不動産)を確保し、改修して自分好みの家屋に改築し、その後販売金額を設定して売りに出すことは、世の中の需要を察知しながら販売まで期間をかけて楽しめるので、投資自体に対する楽しみも得ることができます。
また不動産投資と比較して、まとまった収益が期待できるので、大きなお金を手にする喜びもあります。
大きな収益が上がるのは非常に面白いもので、努力や忍耐の末に投資を行った分のとても大きなリターンを肌身で実感できます。
さらにはこのような投資を身につけることで、
次のステップにつながる収益を叩き出すことができるのが空き家不動産の魅力なのです。
投資や投機は様々なスタイルがあります。
今回の紹介した空き家活用のように短期間で収益をあげる投機は、賃貸ビジネスとは異なる魅力がある資産運用のスタイルです。
まずは自分にあった投資スタイルを確立して、次に自分の得意なやり方やオリジナルの投資方法を探して見てては如何でしょうか。