
お笑いの街、そして商人の街、また独特の方言を使うことでおなじみの有名な街。
今回は、大阪で行う不動産投資の可能性について考察して見ようと思います。
大阪は、北と南ではかなり地域性も異なり、どちらかと言えば、テレビでよく取り上げられているいわゆる大阪人と呼ばれる人達は、南の方が多いように思います。
北のエリアは、京都、兵庫、滋賀などから大阪へ通勤したり、また奈良から通勤したりと他の県では、あまり考えられないですがベッドタウンが他県にも及び、その通勤時間も大体、1時間以内で通勤が出来まる程の利便性の高さを誇ります。
そういった立地条件から、現在では大阪から兵庫や滋賀、京都、奈良などに住居を移し、そこから大阪に通勤される方も増えています。
また水の都と言われるように淀川を始め、多くの河川が大阪を縦横断しているため、夏での水不足による節水はほぼ無かったと記憶しています。
そして大阪市内では、中小企業の街として多くの企業が所狭しとひしめきあっていて、終日活況を見せています。
また門真市には、パナソニックがあり、池田市にはダイハツの工場があり、東大阪市には東大阪の企業だけでスペースシャトルを飛ばせるほどの技術力を持った中小企業が無数に存在します。
今回は大阪府と各都市の人口推移、地域別不動産価格の推移、各都市の特長などをベースに、大阪府で行う不動産投資の可能性や将来性についてを考察していきましょう。
過去5年間の人口推移
まずはじめに大阪府の過去5年間の人口推移です。下記が過去5年間の人口推移になっています。
平成23年
総人口・・・8,865,448人
男性・・・4,282,578人
女性・・・4,582,870人
平成24年
総人口・・・8,863,324人
男性・・・4,278,719人
女性・・・4,584,605人
平成25年
総人口・・・8,860,280人
男性・・・4,274,390人
女性・・・4,585,890人
平成26年
総人口・・・8,850,607人
男性・・・4,266,553人
女性・・・4,584,054人
平成27年
総人口・・・8,838,908人
男性・・・4,255,081人
女性・・・4,583,827人
特徴としては、女性の数が多いという点と平成24年をさかいに4年連続で人口が減少してことがお分かり頂けると思います。また女性の人口はここ2年で微減し、男性は平成22年から6年間連続で減少しています。
この人口減少の原因として、社会人口増減数は微増しているのに対して、自然人口増減数が大幅に減少していることがあげられます。
平成26年の数字だけで見ると社会人口増減数が前年比で1784人増加に対し、自然人口増減数が前年比で11457人減少しています。なんと6倍ほどの差があります。
また国立社会保障・人口問題研究所による2040年までの人口の将来推計は下記になります。
2010年:8,865、2015年:8,808、2020年:8,649、2025年:8,410、2030年:8,118、2035年:7,794、2040年:7,454※単位:千人
五年ごとに減少するスピードが加速していることがわかります。
では大阪府で行う不動産投資に関してはどうでしょうか?
結論から言えば、投資対象にエリアとしては、特に問題点は見当たらないと考えられます。
社会人口は微増とは言え増加していますし、大阪の各地では土地開発が行われて、住みやすい地域も増えています。特に人口の流入を狙った不動産投資は有効ではないでしょうか?
しかし部屋数が多めの家族向けの物件については、慎重に投資される必要があるでしょう。
市町村別不動産価格が高いベスト5!
続きまして市町村別不動産価格の高いエリアのベスト5と低いエリアのベスト5を見てみましょう
2016年地価が高い地域ベスト5※1㎡当たりとなります。
1位:大阪市→591,703円
2位:吹田市→233,119円
3位:豊中市→220,326円
4位:池田市→200,748円
5位:茨木市→193,758円
※地価は土地DATEの数値を参考にさせて頂き作成しています。
1位:大阪市
やはりといいますか、当然の結果といいますか。1位はやはり大阪市でした。しかも2015年と比較して約9%ほど地価が上昇しています。
また大阪市の中でも、大阪市中央区(187万1419円)、北区(186万9020円)でダントツで、上昇率も中央区が約27%、北区が約11%とかなり大きくUPしました。さらに両区ともに2013年から4年連続で上昇しています。
中央区は日本屈指のビジネス街で、北区は神戸や京都からもアクセスもよく、グランフロントなどおしゃれなデパートや人気ショプなど多数あるため人気エリアです。
また大小問わず企業も数多くある商業地域のため、大阪の中心と考えればこの価格は当然と言えるでしょう。その他大阪市内で大きく地価が上昇したエリアは西区、福島区、浪速区で、前年比10%以上UPしています。
大阪市で不動産投資を行う場合、区ごとに特長が異なるため、人口だけではなく、所得や家族構成などにも目を向けてその地域にマッチする投資物件を探し出すことが大切です。
また大阪市内でも地価の高低にかなりの差がありますのが、市内のどこの場所からでも中心地までは、30分以内で行ける距離です。
つまり市内であれば、価格差ほどは交通の便で大きな差はないのかもしれません。
転勤族や単身赴任、新社会人などをターゲットにする場合は、北区のような地価の高いエリアにこだわらなくても、駅から近い物件を選べば、十分投資する価値はあるのではないでしょうか。
2位:吹田市
第2位の吹田市ですが、他県からの移住者によれば、吹田市は大阪の中で一番住みやすい地域だと言われています。
まずその理由としてあげられるのが、大阪の中心地の梅田や難波などからのアクセスが良い点です。通勤・通学だけではなくレジャーにも便利な立地のため、今後も居住地としての需要は高いのではないでしょうか。
また学校や病院、商業施設、公園などの公共施設などが充実していること、さらに治安の良さもあり、特にファミリー層や定住の地に求める方に需要の高い地域のため、不動産投資を行うのであれば、こういった属性の方を中心に考えてはいかがでしょうか。
3位:豊中市
3位の豊中市には大きな二つの特長があります。
それは「下町っぽい街並み」の場所ともうひとつは「閑静な住宅街」、いわゆるセレブが住むような街という正反対の要素を兼ね備えている都市です。
そのため豊中市で不動産投資をする場合、エリアによって需要がはっきりと異なることが予測できますので、投資先がどういった需要の物件が多いかを調査する必要があります。
例えば上記の閑静なエリアに投資するのであれば、物件のグレードをあげて中流階級以上の家庭などをターゲットにするといいかも知れません。
4位:池田市
4位の池田市の特長としては、教育関係施設や病院施設などが充実していることがあげられます。
また交通の面でも大阪国際空港へのアクセスもよく、阪急電鉄を利用して大阪中心部まで30分程度のため通勤通学にも便利な立地になります。
これらのことからお子さんがいる家族を想定した、ファミリー向けの物件が需要が高いと考えられます。
5位:茨木市
5位の茨木市につきましては、上位の4つの市と比較して、少し庶民的な感じがする都市と言えるかもしれません。
ショッピングモールや学校、もちろん病院なども充実していてファミリー層や学生などが多いのが特長です。
上記を見てみますと5位までは、家族をターゲットにした不動産投資であれば安定した利益を上げることが出来るかもしれません。
市町村別不動産価格が低いベスト5!
次に、不動産価格が低いベスト5です。こちらは一般的な不動産投資先としては不向きなエリアになりますので、参考程度にお読み頂ければと思います。
2016年地価が低い地域ベスト5※1㎡当たりとなります。
1位:能勢町→17,940円
2位:岬町→28,333円
3位:千早赤坂村→30,350円
4位:河南町→35,116円
5位:豊能町→39,075円
以上のような結果となりました。
こちらはやはり自然が多い地域がランクインしています。
3位に大阪で唯一の村である千早赤阪村が入っていますが、坂が多く車での生活が主となってきます。将来的に、会社をリタイヤして畑仕事などをする方には向いているエリアかもしれません。
能勢町、河南町に付きましても同様ですが、閑静な住宅街が主になっていますので、カントリーライフを望む層をターゲットにすれば、投資として成り立つケースもあるかもしれません。
また大阪市内までも通勤時間は1時間くらいですので、それほど通勤も苦にならないと思います。
まとめ
大阪は全国で2番目に土地面積が狭い都道府県です。そのため隣接するどこの県からも通勤圏内になります。驚くことに京都をはさんだ滋賀県でさえ、北区まで1時間程度で往来することが可能です。
こういった立地条件のため、大阪に住むよりも滋賀や京都、兵庫に住み、大阪に通勤する方が増えているようです。(この点は東京に非常に似ている点かもしれません。)
また大阪でも北のエリアは、いわゆる大阪色がそれほどは強くなく、高所得者層が居住する地域も多いようです。
逆に南のエリアは、大阪色が非常に強く残っていて、古き良き人情が残っている地域が多いようです。
また地方から来られた方が住居を構えやすい場所として、吹田市が選出されているようです。
確かに閑静な住宅街もありますし、公園、病院、教育施設など程良い距離に大体の施設があり、また治安も悪くありませんのでこの地域を好んで住まれる方も多いようです。
また大阪では日本屈指といいますか、かなりディープな地域もありますので、その地域を投資先としてどう見るかで投資の仕方が変わってくると思います。
例えばエアビーアンドビーなどのように外国人をターゲットにした場合、こういった地域で投資を行っても、十分に利益は出せると思います。
また住居にお金を掛けたくない方、安ければそれでいいという方を対象にすれば、アクセスも大阪市の中心地までは30分以内と問題ないため、十分に利益を確保することが出来ると思います。
王道が良い方には不向きですが、ハイリターンを求める投資上級者であれば、調査する価値はあるのかもしれません。