
空き家・空き部屋の有効な活用方法として注目されるAirbnb(エアビーアンドビー)ですが、いくら優れたシステムを提供するサービスといっても、やはりAirbnbを利用しているホストにとっては、いくつかの不安要素があるのは否めません。
例えば、「ゲストは家や部屋をきちんと使ってくれるのか?」「もしかしたら家や部屋の中で物が壊れてしまうのではないか?」「室内の備品が盗まれることはないのか?」などが代表的な不安要素となります。
当然こういった懸念は宿泊をともなうビジネスなので、ごくごく当たり前のことことで、こういった不安があるのは仕方の無いことかもしれません。
しかし、特に建物を破損されたときは近隣への影響も大きく、それが元で近隣トラブルに発展することも考えられますし、最悪法的責任をおわされるようなことにもなりかねません。
では実際にゲストによる盗難や室内の破損が起きた場合、ホストはどのような対応が必要となるのか検証していきましょう。
「盗難・破損編」
万が一がおきた場合も、エアビーアンドビーにはホストを守る保証システムがあります。
利用者の不安を取り除くために、ふたつの『ホストが設定できる保証金』と『ホスト保証』というサービスを用意しているのです。
ホストが設定できる保証金
では『ホストが設定できる保証金』について説明していきます。
このサービスはデポジットのようなもので、利用者が不注意で家具や窓を壊してしまった場合や、滞在中の予期せぬトラブルで部屋の中にある物が壊れてしまったときにホストが設置できる保証金となります。
通常はホストから利用者に直接支払いをリクエストすると解決することが多いそうですが、それでも解決しない場合は、問題解決センターを通して保証金による損害賠償を請求を行い、それでも解決しない場合はAirbnbに仲裁を依頼することになります。
保証金を追加
リスティングに保証金を追加することで、設定した金額(100ドルから5,000ドルまで)が補償されます。ゲストのチェックアウト日から48時間以内に保証金による補償請求を行う必要があります。
破損の場合は破損の状況がわかる写真や説明、壊された物の価格がわかる領収書、代替を購入した場合はその領収書など用意できるものは、すべて用意しましょう。
当事者間で解決できない場合はまずは「問題解決センター」に、それでも駄目ならAirbnbに仲裁を依頼する流れになります。
Airbnbに仲裁をした場合は、依頼した時点で事件に関するジャッジをAirbnbに委ねることになります。つまり、Airbnbが出す結論に従うことに合意したことになります。
『ホスト保証』
もう1つの対処法が『ホスト保証』です。これはAirbnbが損害を補償するサービスです。
保証対象にゲストによる損害を加え、保証金を超える損害が出た場合に、最高約1億円までをAirbnbが損害を補償してくれるサービスです。
現金、有価証券、貴金属などはホスト保証対象外で、このプログラムは保険とは異なりますので注意が必要です。契約している保険内容とこのプログラムの内容を照らし合わせて、どこまでカバーされるかを保険会社に相談しましょう。
安心な保証
一般の方にとって、ホテルや旅館のように宿泊サービスであるAirbnbをホストとして運用する上で、宿泊者の対応に慣れていない人がほとんでしょう。そしてこの不慣れな人にとって、知らない人に自分の家や空き部屋に提供する不安を感じるのは当然のことです。
しかしAirbnbでは、ホストをしっかりと守る保証を用意することでホストの不安を取り除くシステムを確立しているのです。
不安なホストはもしものときに備えて、保証金の設定をしておけばいいわけですし、これで盗難や破壊などの大きな問題を防ぐことができるのです。
まずは保証内容を理解することで不安要素を取り除き、これらの制度をうまく利用することで、Airbnbを有効活用することが成功への近道になります。
アメリカの実例を見ると?
実際にアメリカではひどい「盗難・破損」事件が起こった実例があります。
1週間ほど貸し出した室内はぼろぼろ荒らされ室内の設備も持ち出され、破壊と盗難のダブルの被害を受けたそうです。しかし最終的にはAirbnbはこのホストに5万ドルの損害補償をおこなったそうです。
つまり、盗難・破壊などのトラブルが起きた場合もAirbnbはしっかりと保証を行うことが証明されているのです。
こういった事実は日本でホストになる人にとっても、心強いサポートです。これから空き家の有効活用にAirbnbの利用を考えている人にも導入しやすいサービスといえるでしょう。