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2016年の住宅動向

みなさんが不動産投資を始める第一歩として、ここでは予算や計画ということを考えず、市況の動向について考えていこうと思います。

日本国内の動向を考えていきたいと思います。海外の動向に関しては次章にて考えていきたいと思います。

大事なこと

何を始めるにしても事前準備が大事ということは言うまでもありません。よく、金融マーケットにありがちな話になりますが、売ったり、買ったりする理由は、ほとんど人の意見を参考としている人が大勢いらっしゃいます。

そういう人の結果というのは私の経験値からは見るまでもありません。みなくても悲惨な結果になっているというのはもうわかっていることになるからです。

たとえば、学校の試験で事前に復習などしない人は赤点に近い点数だということはみなくてもわかります。稀にそういうことをしなくても100点という人もいらっしゃいますが、あなたがそういう才能を持っている人であれば事前準備なしでなんでもやればいいと思います。

それで「堅実な不動産投資ができる人であれば私は事前準備する必要などない」というでしょうし、そもそもそのような人はこのようなサイトをご覧にならないでしょう。

答えがないことが多い

世の中、インターネットの普及によってなんでもすぐに答えが見つかる傾向にあり、そしてその答えも二者択一になっている傾向にあります。しかし、現実の社会はそんなものではなく答えがでないという案件のほうがむしろ多くなっています。

この不動産投資を筆頭とする投資の世界も一緒で人によって答えは違うことになりますので、今の時点でこれがベストの選択であっても近い将来の答えは違うこともあります。 つまり、人間常に勉強をして、常に向上をしていかなくてはいけないという意味でも事前準備は必要です。

最近の住宅着工件数

この住宅着工件数というのは、経済指標のなかで経済の先行指標といわれています。よくNHKのニュースで首都圏のマンション成約率や着工件数を報道していますが、この数字は不動産の市況を解説するものではなく、景気の先行きの見通しを図る指標となります。

つまり、景気の先行指標というのは設備投資や在庫率、株価、日銀短観などがあります。その中に住宅に関する指標があるのです。


この先行指標というのは景気が上昇する前に上昇する指標ですので、これらの指標が上昇をしてくると景気がこれからよくなるな、という心構えでいなくてはなりません。 参考までに、みなさんのお給料や失業率等は景気の遅行指標といわれ、景気が上昇して下降してからその波及効果があるというのが経済学の一般的な論拠になります。

つまり、みなさんがこれから試みようという不動産は景気には重要な影響力をもっていてその指標は経済指標の中では先行きがわかるものですから皆が注目をしている数字となります。

住宅の状況

ここでは住宅着工件数という指標に的を絞っていきましょう。

2014年というのはその前年に消費税増税が実行されて、その前に駆け込み需要が出た年になりますので、住宅の着工件数は減っています。2014年は総じて、2013年の住宅着工件数と比較をして減っています。

この対前年度比でマイナス9パーセントという数字になり、この数字というのは大不況に匹敵するくらいの数字になります。それだけ消費税の増税効果というのは潜在需要を喚起するのですがその反動というのは酷いものになります。

そのうち、持ち家はマイナス20パーセントでもう筆舌に尽くしがたい数字になります。2014年はそういう不動産の状況でした。

単純に考えて、持ち家の着工件数が20パーセント減って、価格もそれと同等の20パーセント減っていれば結局は増税後に買ったほうがいいという判断もつきます。つまり、消費税等の増税はあまり関係ない、ということもできます。

消費税増税と価格

さきほどは、消費税増税、ないしは増税での売上に対する影響は対前年比で大不況なみの数字になっているというお話をしました。今回はその続きになります。

仮にその増税が消費税とした場合は、3パーセントの価格上昇が単純にあったという計算が成り立ちます。つまり、値段が3パーセント上がったけど、着工件数が20パーセント減ったという現実があります。

実際の価格動向に関する資料は私の手元にはないのですが、おそらく通常の法則で考えていくと、下記の結論に行き着くのです。(ここでは穀物の法則で使用されるキングの法則というものを使いましょう。)

キングの法則

このキングの法則というのは穀物の世界で使われる単純な法則であって、たとえばお米や小麦、大豆という穀物の収量が1割減ったら価格は3割上昇し、3割減ったら価格は5割上昇するということになります。収量が増えた場合も逆に同じになります。

つまり、住宅の着工件数が2割減ったということは価格が単純計算で3割5分下がったということになります。しかし実際はそんなに下がったという実感はありません。

不動産と穀物の価格の決定的な違い

不動産の価格と穀物の価格の決定的な違いがあります。それは新しい穀物年度にできた穀物の新穀は、その翌年度までに売り払わないとその価格は下がります。そのため翌年度中に売り払わないと農家は赤字になるということです。

一方で不動産の場合は、翌年度に必死になって売らなくては困るという人以外は高いときにうればいい、と思っている人が過半ということです。つまり「不動産は建て物を除けば劣化をすることはない」ということになります。

増税後の値動き

ですから不動産のこういう前年に比べて大きく販売が減った場合は、相続税等で今すぐ不動産を売らないといけないという人に焦点を絞って買いつけをしていくということになります。

実際に個人的な実感として2014年にはそういう物件、つまり消費税増税分の価格以上に下がった物件というのはよほどの人気物件ではない限り大量にあったと思います。

車などもそうですが、増税後に買いに行くとたいていの場合、年度末の価格より増税分より値下げした車がいくらでもあるということが事実になります。

消費税増税の効果はむしろ増税後と考える!?

上記の説明に当てはめて考えてみると、実際は消費税増税後に販売される物件(特に大手上場企業でキャッシュフローが潤沢ではない会社)の場合は、「その見切り価格として増税分の値下げが期待できる」ということになると考えられることになります。

たとえば事前準備をしっかいとしている投資家などは、この罠に陥ることが多々あるのです。

たとえば1億円の物件を買おうとしたら今の消費税だと800万円になりますが、増税後は1000万円になります。この200万円の節約をするならば、増税前に消費行動をおこさなければいけないと考えるはずです。詳細な準備をすればするほどそうなることは行動経済学上でも考えられる概念であろうと思います

しかし、実際には売り手側の業者側からすれば増税前は売上増が見込めますが、その翌年度の営業成績を考えると当然、翌年の売上ことも考えます。前年が増税前に売上が伸びるのは当然として、需要が減った今年度の対策も必ず行うのです

そのときに買いそびれた投資家は、販売額が高いため、今は安くないと考えて消費をためらいます。しかし、値段が3パーセント以上下がれば消費税増税前よりもお買い得と考えて行動すると考えるのは当然の帰結です。

世間では、その消費行動を増税前にするというのが常識ですが、売り手側の認識を考えるとよほどの人気物件ではない限り、増税する前に買おうという消費行動は起こさず、増税後の需要減退による価格低下を狙うのが正しい行動です。

売り手よし、買い手よし、世間よし

前の章では、不動産投資を始める場合は自分の消費行動ばかりに注目をするばかりでなく販売側の心理も考えて行動をするのが望ましいということを述べました。それは、昔からいわれる近江商人の格言にもあるように、売り手よし、買い手よし、世間よし、という発想から言っています。

確かに、増税前に不動産を購入するということは、買い手であるあなたにとっては安い価格で買えるというメリットがあります。しかし、売り手からすれば急増する需要にたいして物件数の不足や、来年度の心配をしなければなりません。世間は単なる増税のことで不動産価格があがり固定資産税が上昇するのはよくないと思います。

ところが、増税後に買うことは「売り手は売上減のときに買うのはありがたい、買い手である投資家は増税前よりも安くてありがたい、世間は不動産需要が急減したときにかってくれるのはありがたいの三方よし」になります。これが商売や投資の常道になると思います。

今後の戦略

2015年の住宅着工件数はまだ12月の件数が出ていませんのでなんともいえませんが、おそらく2014年とくらべて4パーセントくらい減るというのが業界の常識になります。

そこで日本銀行がマイナス金利を導入してくれたのですから、現場の営業マンは売る口実は増えたと思い「よっしゃやってやるぞ」という気持ちでマスコミのインタビューに答えます。そういった影響もありまた住宅投資のブームが来ると勘違いする人も多数いて当然です。

しかし、これで金利負担が減っても増税には敵わないと考えて2017年4月の消費税再増税前にはおそらくまた、増税前の駆け込み需要が起こるでしょう。

駆け込み需要があるのか?

しかし、消費税5パーセントから8パーセントになったくらいの駆け込み需要があるのか、というと疑問は残ります。しかし将来のことはわからないという前提条件でいけば、よほどの政治状況や景気動向の変化がない限り増税は行われることは確実です。景気や価格動向というのはわからないけど、増税は90パーセント以上の確率で行われるということです。

ですから、その確実性のあることに対して対策をするというのは当然の結果帰結となります。現況では、給料収入は増えるどころか、減っており、その上、中国等の新興国経済危機で株価を筆頭に景気は減速傾向になります。

実際に増税前の不動産購入を考えている人にとって目先収入が減っているのにそういう消費行動に出るのはリスクが高いと判断をすると思います。

つまり前回の消費行動ほど大きなブームになることはないのではないか、と個人的には予想をしています。前回の増税は10パーセントになることを織り込んでの需要であったような気がします。

不動産需要は伸びると予想

しかし、3パーセントの増税にある程度の人数、つまり60パーセント程度のひとは踊ると思っていますので、今年はマイナス金利や消費税増税によって不動産需要は伸びると予想をします。

そして、増税後はやはり相当景気は冷え込むと思いますし、前回の増税以上に冷え込むと予想はしています。なぜなら、前回の増税はアベノミクスがスタートしたばかりで、先行きの景気感がよかったことにあります。

つまり東日本大震災やリーマンショック後の初めてといってもいいほどの好況感があったのですが今回の増税に関しては東京オリンピック開催前とはいえ、2017年の春にはそれほどいい材料が並んでいると思えないのです。

しかし今年に限っては上昇傾向になります。ではその上昇前に不動産投資を始めるか否かはあなたの判断です。判断がつかないという方は、より長期的な自分の考えと日本経済の現況を考えればいいと思います。

つまり、日本のバブル崩壊以降、「今回の不動産投資ブームは初めてではないか」というほどの盛り上がりです。

不動産の耐用年数が20-30年と考えると、あなたが現役世代から引退世代に移行したときに、日本の人口がもっと増えたり減ったりしいるとシュミレートして場合、どういった不動産物件に人気があるか考えれば、ある程度考えはまとまるのではないでしょうか。

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