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不動産投資を行なう上で投資先地域エリアの選定はとても重要な要素になります。

また利回りを優先するだけではなく、出口戦略を考えて資産価値が維持または上昇できるような投資物件を見つけることも重要用です。

資産価値に着目すると、現在の賃貸需要だけではなく、将来の賃貸需要も見込める物件であることがわかりますが、それを決定するのは物件力にプラスして、利便性の高さや将来人口など投資エリアの要素が大きく関わってきます。

そして東京都内の投資物件はこのどちらの要素も満たすものが多いため、不動産投資を行なうなら東京とされる理由になっているのでしょう。

そこで投資エリアの選定時に最低限調査すべき情報として、地域の特性、将来人口推移、地価の動向、賃貸需要について調査してみました。

今回は23区内で人口:5位、人口密度:19位、面積:3位の「足立区」の調査を行いましたので、参考になる情報が御座いましたらご活用下さい。

まずは足立区の概要、特性から考察していきましょう。

足立区の概要、特性

ではまずはじめに、不動産投資におけるもっとも大きなリスクのひとつである空室リスクに関連する空き家率から見ていきましょう。

空き家率の推移

足立区の平成25年の空き家率は9.7%で、東京都の11.1%よりも低い数値であることがわかります。(平成25住宅土地統計調査より)

また平成10年からの空き家率の推移は下記の通りです。※平成25年までの5年毎

平成10年:12.2%(37130戸)
平成15年:12.8%(35410戸)
平成20年:12.5%(38730戸)
平成25年:9.7%(35150戸)

12%代で推移していた足立区の空き家率は、平成25年には9.7%と10%を切るまで改善されました。

平成28年発表の「足立区空き家実態調査業務委託報告書」によれば調査対象99,883軒に対して空き家が2,353軒という調査結果があります。

この数値をみると空き家率2.4%と報告されていますので、興味ある方はチェックしてみて下さい。

刑法犯認知件数の推移

不動産投資を行なう上で投資先の治安の良し悪しは、賃貸需要にも影響を与えることが考えられます。

では足立区は安心して暮らせる街であるかどうかの基準となる犯罪件数(刑法犯認知件数)を見ていきましょう。

過去の犯罪件数は下記になります。

平成22年:10355件
平成23年:10363件
平成24年:9141件
平成25年:8241件
平成26年:7561件
平成27年:6939件

平成22年以降、前年比マイナスで推移しています。また平成22年と平成27年を比較すると3400件以上減少していることがわかります。

ここ数年間の減少実績と足立区によるビューティフル・ウィンドウズ運動による防犯の取り組みにより、さらに治安の良い街になることが期待できます。

待機児童数の推移

ファミリー層を視野に入れた不動産投資を行う場合、子どもがいる世帯がメインターゲットになります。

また子育て世帯で仕事との共立を希望する世帯も増加しているため、待機児童対策は注目すべき項目でしょう。

では子育て世帯が住みやすい街であるかのひとつの指針になる待機児童について見ていきましょう。

過去の待機児童数は下記になります。

平成23年度:485人
平成24年度:397人
平成25年度:294人
平成26年度:330人
平成27年度:322人
平成28年度:306人

平成23年度からかなり減少していることがわかりますが、平成26年からはほぼ横ばいに近い推移になっています。

そこで足立区では平成28年度~平成30年度にかけて、定員を増員して待機児童ゼロに向けた取り組みを行なっています。

現在の横ばいの数値には問題は見られますが、現在の待機児童ゼロに向けた取り組みの成果がでれば、子育てがしやすい街とは言えるでしょう。

次に足立区の人口について考察していきましょう。

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足立区の人口推移

人口推移

足立区の人口動向について調査しました。日本人総数の直近5年と過去抜粋データが下記となります。※()は外国人登録者数。

2016年:653082人(25541人)
2015年:650432人(23679人)
2014年:647869人(22516人)
2013年:646861人(22282人)
2012年:645671人
2007年:624914人
2002年:620015人

2002年から2016年までに約3.3万人増加していて、2002年と2016年比較すると約1.05倍の人口増加が確認できます。

また戦後からの長いスパンで見ると、昭和50年まで急激に人口が増加し、それ以降も現在に至るまで人口の増加が続ています。

しかし生産年齢人口は平成2年をピークに減少し、反対に老齢人口は30年前と比較して4倍以上増加していることがわかります。

次に年齢3区分別人口を見ていきましょう。

年齢3区分別人口※2010年までの5年ごと

年少人口:15.6%→14.1%→13.3%→12.9%→12.3%
生産年齢人口:75.1%→74.0%→70.6%→67.0%→65.1%
老齢人口:9.3%→11.9%→15.9%→19.8%→22.1%

生産年齢人口と年少人口は減少傾向にあり、老年人口は増加を続けています。

この傾向より少子高齢化が進行していることが読み取れます。

では今後の人口推移はどうでしょうか。下記は国立社会保障・人口問題研究所による2020年~2040年までの足立区の人口将来推計となります。

2020年:650588人
2025年:625892人
2030年:597799人
2035年:568091人
2040年:537892人

2020年にはすでに人口が減少に転じ、それ以降も減少が続くことが予想されています。また減少の幅も大きく、2020~2040年の20年間で約11.2万人の人口減少で、2020年から17%以上の減少となります。

しかし足立区の分析では、ここまで急激な減少は予測していません。その背景に足立区による「住みやすい街づくり、子育て支援、雇用促進」といった人口問題への取り組みがあります。

これらの取り組みによる成果が出れば、将来人口推移は変化する注意深く経過を観察していきたいところです。

足立区の不動産価格

次に足立区の不動産価格の動向について見ていきましょう。

まず足立区の地価は、東京都内33位、全国30位となっています。最も高い坪単価は1991年の約306万円でしたが、2016年現在は1/3程度の109万円前後で推移しています。

では最近の地価の変動を見てみましょう。

2005年から2008年の3年間の地価は上昇しています。特に2006年(5%以上)、2007年(13%以上)、2008年(6%以上)とかなりバブル以降最大の上昇となりました。

その後、2009年から現在に至るまでの8年間は上昇、下落を繰り返しましますが、小さい値動き率で推移しています。

なお、2016年は2.2%のマイナスとなっています。

また足立区を分割した地域別の2016年データでは、22エリア中13エリアの約6割のエリアで地価が上昇しています。

なお坪単価の最高値は北千住エリアの約202万円(前年比約1.4%DOWN)、最安値は足立小台エリア(前年比約03%UP)の約64万円となります。その差は5倍近くあるため地域の格差が見られます。

2016年の足立区は地価が大きく上昇した地域はなく、舎人公園エリアの約4.5%が最高上昇率でした。

また下降した地域は北千住、谷在家、五反野、竹ノ塚、北綾瀬など10エリアとなります。

そして5%以上のマイナスエリアはなく、谷在家エリアのマイナス約4%が最高下落率でした。

足立区の平均地価は約109万円、最高値と最安値の地域差が138万円程度となっていて、そこそこの価格格差が見られます。

区内トップ3の北千住、千住大橋、綾瀬となり、特に北千住は複数路線(JR・メトロ・私鉄)が使える非常に利便性の高いエリアとなっています。反対に埼玉県に近いエリアは地価が安い傾向にあります。

また賃料相場は都内24位で地価の33位と比較して条件が良いため、購入価格に対して高い家賃が見込めるため、高利回り物件を見つけることができるかもしれません。

ただし一般的に地価が安いエリアになれば比例して賃料もさがるため、地域をより細分化した賃料相場を調査する必要があるでしょう。

足立区の交通・アクセス

では足立区の電車状況はどうなっているでしょうか?

足立区には24の駅があり、JR、東京メトロ、都営、西武線の利用が可能です。

まずはJR。JRは常磐線の利用が可能です。

・JR常磐線:北千住駅、綾瀬駅

次に地下鉄。地下鉄は東京メトロ日比谷線、千代田線の利用が可能です。

停車駅は下記となります。

・東京メトロ日比谷線:北千住駅
・千代田線:北千住駅、綾瀬駅、北綾瀬駅

そして私鉄は、京成本線、都営日暮里・舎人ライナー、東武伊勢崎線、東武大師線、つくばエクスプレスの利用が可能となります。

・京成本線:京成関屋駅、千住大橋駅
・都営日暮里・舎人ライナー:谷在家駅、高野駅、江北駅、見沼代親水公園駅、舎人駅、扇大橋駅、西新井大師西駅、足立小台駅、舎人公園駅
・東武伊勢崎線:北千住駅、西新井駅、竹ノ塚駅、梅島駅、五反野駅、小菅駅、堀切駅、牛田駅
・東武大師線:西新井駅、大師前駅
・つくばエクスプレス:北千住駅、六町駅、青井駅

複数路線が利用できる駅は、北千住駅、綾瀬駅、西新井駅となります。

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足立区で行う不動産投資の将来性

これらのデータを元に足立区は不動産投資エリアとしては適しているのか考察してみましょう。

まず人口から。

国立社会保障・人口問題研究所のデータによれば、戦後増加し続けてきた人口は2020年には減少に転じることが予測されています。

さらにその減少幅割合は大きいため、この予測通りにすすんだ場合、足立区は人口問題ありと考えなくてはなりません。

さらに生産年齢人口はすでに減少傾向にあること、老齢人口が30年前との比較で急激に増加していることなど、現状でも対策が必要な状況になっています。

こういった状況下のため、足立区では人口減少速度を抑えるための対策を実施しているため、その成果に期待したいところです。

では交通に関してはどうでしょうか?

足立区はJR、地下鉄、私鉄の利用ができる利便性が高い地域と言えます。特につくばエクスプレスと日暮里・舎人ライナーの開通により、埼玉県、千葉県からのアクセスが一気に良くなりました。

また複数路線が利用できる駅は、北千住駅、綾瀬駅、西新井駅がありますが、北千住駅はJR、メトロ(2線)、東武、TEの利用ができる非常に利便性が高い駅となっています。

地価に関しては、23区内で最下位に位置するのが足立区です。また平均賃料に関しても23区内で下位グループに属しますが、地価よりもランクは高いため費用対効果の高い投資が望めるエリアになります。

足立区の地価の特徴として地域による格差が大きく、複数路線が使える北千住駅周辺の北千住、千住大橋が地価が高いエリアが集中していることがわかります。

この北千住駅周辺には、東京電機大学、東京未来大学、東京芸術大学と集中しているため、学生を対象とした賃貸ビジネスも面白いでしょう。

また最近話題の民泊ビジネスの状況については、足立区のエアビーアンドビー登録数は23区内で下位に位置し、同様に稼働率も低いエリアとなり、民泊が盛んに行われているエリアとは言えません。

しかし人気観光地である浅草やスカイツリーまでのアクセスが良いため、集客方法に工夫をこらせば高収益も可能性かもしれません。

以上、足立区の特性、人口、交通、地価について調査してきました。

これらの情報を総合して判断すると、「複数路線の利用が可能」「高齢者が多い」「北千住周辺」「地域格差の地価」に着目して投資物件を選定すれば、足立区は投資エリアとして面白い地域と言えるのではないでしょうか?

足立区国立社会保障・人口問題研究所土地代データ平成25年住宅・土地統計調査を参考に記事を作成しています。

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