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「犬がしゃべる」風景というと携帯電話のコマーシャルを思い浮かべる方も多いと思います。

今回は、「犬は本当にしゃべるのか?」という問題を最近セールスが激しくなっている不動産助言会社と関連付けて考察していきたいと思います。

なお、この問題に関しては私もこの事業を営んでいるのですが、株式や資産運用の投資顧問の存在も同じ意味になります。

犬がしゃべるのを見たことがある人は存在するのか?

この問題は、最近、大流行になっているビックデータに対しての警鐘でもあります。

あなたが誰かに犬がしゃべるのを実際に見たと説明をした場合、誰があなたの話を信用するでしょうか?

最近は空前のペットブームでうちのワンちゃんは人間の言葉がわかると真顔でいう人も結構多いのですが、さすがに犬が話すという人は良心がとがめるのか余り見かけることはありませんよね。それが、普通の感覚だと思います。

人間の想念というのは「実際に犬が話したらいいのに」という期待感と、「ここまで犬が人間の言っていることが理解できたら話せるのかもしれない」という実現期待感から生まれるのです。

ペットや動物を飼うことに何の興味もない著者からすれば、「犬が話す」なんてことはありえないと考えるの普通ことですが、実際にこういった想念が出るということは実は期待感があるのではないかとも思えます。

犬が話すことの確率

たとえば、あなたの身の回りに本当にあなたの話した言葉を理解して、返答をすることができる犬が存在するとします。さらにその犬の会話レベルが明石家さんまさんのように世間を爆笑に巻き込むようなレベルだとしましょう。

当然そんな犬がいるわけがないとみなさんは思うでしょうが、もしそんな犬がいれば生物学者や遺伝子学者等は騒然となるのは誰でも理解できると思います。

そしてその犬の遺伝子を解明しようとする遺伝子学者は、遺伝子が正常な遺伝子で確立したのか、それとも突然変異でできたのかを解明しようとします。

この場合、正規の遺伝子分布の状態の平準値を調べてその犬の遺伝子がどの位置にあるかを調べるでしょう。そして生物学者や動物学者はその犬の生い立ちを徹底的に調査すると思います。

しかしよく考えてください。世界中または日本に犬というのは一体何匹いるのでしょうか?そしてその話す犬が何分の一の確率での遺伝子構成や突然変異をしたのかがわからなければ正確な確率論というのはわかりません。

たとえば人間の病気は何人中何人の割合でこの病気は発症するという統計をよく見かけると思います。これは全人口に対して何人罹患(病気にかかっている)しているかを計算することによって、何人中何人の割合でその病気が発症をすると簡単に説明することができるのです。

日本の人口は戸籍制度が充実をしていることで、100%間違いのない人口とまでは言いませんがある程度の総数は把握できます。同様に世界人口にしても、中国のような一人っ子政策で無戸籍の人間は大量にいるとは言え、はるかに犬の総数よりは把握しやすい状態にあります。

つまり犬の総数については、あなたの居住している街や市でも実態を把握できていないのに、日本や世界まで広げた範囲での生息の頭数など正確に把握することは不可能なことなのです。

つまりあなたの側に話す犬がいたとしても、分母となる総数を把握していないで、「それが異常なことなのか、それとも私たちがその犬の能力に今まで気づいていなかったのか?」を正確にジャッジすることはできないないということにつながるのです。

犬が話せるとすれば、その能力を開発するビジネスも発達するでしょうが、それがたまたまなのか、それとも必然的に現れたものなのかを検証する場面がないからどうしようもないことなのです。

サンプル調査

全人類の考え方の動向というものを調査しようと思ってもその総数が広範にわたるため、調査に掛かる費用とその手間を考えると莫大な資金が必要となります。そのため全体から一部を取り出して、そのサンプルの中で調査をするという方法でもいいのではないかという考え方があります。しかしこの問題には前回もお話したように、テールリスクの問題があります。

たとえば地球温暖化の問題などは、なぜ発見が遅れたのかという命題があった場合は簡単で、気象学者や統計学者などの科学者や数学者は極端な数字を弾き飛ばすというテクニックを駆使するのです。

わかり易い例として、毎日30度以上の夏の暑い日の盛りに、ある日突然に最高気温が5度だった場合、この5度という気温はテールリスクとして処理をするのです。つまりありえない温度だからそれは統計の前提を崩す数値としてその数字を統計処理に使わないということをやるのです。

また全体の総数、つまり母集団の数が少ないケースでも問題があります。たとえば小学生の中で身長が180センチの子がいる場合、その学校内だけで統計を取るとその学校の平均値をかさ上げします。この学校の数値だけで判断した場合、数値は高くなってしまうのです。

しかし日本全国の小学生を対象とした場合の平均値を見れば、身長は平準化されるのは理解できると思います。つまり、こういった統計のテクニックの存在が精緻な分析を阻害するのです。

つまりあまりにも母集団が大きい場合、サンプル調査すると大数の法則が適用されずに、異常値がいっぱい出てくる可能性が考えられるのです。

このことと不動産等言助言会社

たとえば、金融マーケットの投資家の母集団の総数というのはまったくわかりません。これはIT革命が起こる以前というのは簡単に把握することができたのですが、今は全くその総数など日本国内はもとより、世界で何人いるなんてことはわかりません。

不動産市場においても、その定義が難しく、極端な話、マイホームを持っている方も不動産投資と定義することもできます。つまり母集団の定義が存在をしない状態で正確な統計など存在しないのです。

不動産助言会社の落とし穴

不動産投資助言会社の場合もたいていの場合、不動産投資を助言する人は一般の市井の人であれば成功している人、あるいはある程度の利益を出している人という認識だと思います。

なぜなら、自分が損をしている方法を人に教えてお金を稼ぐことなど夢にも思わないことだからです。またはこういう人であれば、自分の助言で顧客が損失を出したことに対してに良心の呵責を感じるからです。そういう構成で世の中は成り立っているからです。

ところが金融マーケットや不動産の世界は、こういった常識が通用しない世界なのです。私の金融マーケットの経験から言わせて貰えば、助言している人の知識レベルは、素人に毛が生えた程度の人が本当の素人に助言をしているという、なんとも笑ってしまう光景を目撃しています。

もっと言えば私の経験上、殆どのケースがこういった状態なのです。そこの中には私ももちろん含まれているのですが、「どう考えてもお前間違ったことを教えてるだろ」という方も存在するのです。

不動産や金融という世界はそういう世界であるということを肝に銘じるべきです。言いたいことは、何が正しくて何が間違っているかを見極める力がないと損をするばかりになるのです。

すべての根源は母集団の不正確さ

ではこの不動産助言会社を創設した人たちが、どういった人であるか考えてみます。

一般的に考えれば、不動産投資で成功している人がこのような不動産助言会社を立ち上げた背景になるのが世間の常識だと思います。しかし、中には不動産投資に失敗して起業している方も存在しますので、注意が必要となります。

そして助言を求める方は、この人たちに「こういう風にやればうまくいくよ、このようにやればもっと利益が出ますよ」というアドバイスを期待してその会社に助言料を支払うのだと思います。

ここで「犬は本当にしゃべるのか」を思い出してみてください。話すことができる犬が存在する根本的な理由は誰にも解明ができないの一緒のことで、不動産投資で本当に儲かるのかということは誰にも解明ができないのです。

なぜなら、母集団の解明、解析というのは不可能に近いからです。不動産投資や金融マーケットの投資は、デメリットを受け取るということは負債や自己破産につながる可能性もあるのです。もっというのであれば、こうやればうまくいくという理論体系がないので、こうやれば誰もが上手くいくという考え方が確立していない世界なのです。

しかし不動産投資助言会社の経営者やその社員というのはビジネスを行う上で、成功していると言い張らなければならない側面があります。そしてその人たちがする助言は自分の成功した方法を教えるのでしょうが、どれくらいの確率でうまくいくのか、または失敗する確率はどれくらいなのかを検証していない方法論なのです。また投資に失敗した場合、顧客からの信用を全面的に失い、下手をすれば訴訟問題にも発展するほど重いものなのです。

不動産助言会社というのは話せる犬と同じ存在

究極のことをいえば、こうやったらうまくいくという方法が確立していないのが投資の世界なのです。もっといえば、投資でこうやればうまくいくという方法などは存在しない、つまり話せる犬と一緒の存在なのです。

しかし、不動産でもマーケットでもうまくいく人というのはたくさん存在します。実際の統計ではマーケットでうまくいくのは全体の総数の1割と言われていますが、なぜかそれ以上の成功する人が存在するのです。

だとしても不動産投資で成功する、利益を出すことのできる人という意味においては、単なる「偶然=たまたま」と思っておいたほうがいいのです。まぐれで儲かっている人は、本当に自分がまぐれと思っていたら、他人にその方法を教えようと思わないはずです。

私は不動産に関しては、ド素人ですから、ド素人が儲かるほどの事業というのは必ず落とし穴があると思っています。

だからこそ金融も不動産も今は順調なのもまぐれと思って、今のまぐれの状態を維持させることが重要なのです。

その秘訣は、私たちが小学生のときに学習したように、世の中や仲間のために努力をすること、人に迷惑をかけないことがまぐれを長続きさせる秘訣なのかなとは私は考えています。

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