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不動産投資のリスク

不動産投資で最も怖いことは失敗です。これはすべての投資に当てはまるわけですが、不動産投資の場合は融資を利用するためローン返済のリスクが加算されます。ましてや、自分の所得に見合わないローンを組んでしまった場合、給与で補填できない場合、最悪支払い不能な状態に陥ってしまう可能性もあります。

こういった失敗を回避するために、失敗する人の特徴をつかみ、その特徴から成功を導くことができます。それでは「具体的な失敗例」と「失敗を未然に防ぐ方法」をご紹介します。

失敗例1:会社員Aさん

Aさんは不動産投資に興味があり、普段からインターネットや書籍などで情報収集をしていました。あるとき、諸経費以外は全額ローン(フルローン)で不動産投資ができるということを知り、表面利回り12パーセントの地方都市の鉄筋コンクリート築5年のマンションをまるごと一棟約1億円で購入することを決めました。

不動産業者からは、頭金がなしで20年間、金利3.5パーセントの条件でフルローンが組める金融機関を紹介してもらい、無事に審査も通過、1億円の資産を所有することになりました。

頭金なしの場合

毎月の家賃収入が約92万円、銀行への返済は毎月約58万円、手取りの収入は約34万円でした。この時点では素晴らしい不動産投資を行ったと思っていたAさんでしたが、地方都市の経済環境の悪化や、人口流出、新たな競合物件の建設によって、空室率がなんと20パーセントに上昇しました。

さらに周辺の家賃相場の下落により、購入後5年で、家賃収入がピーク時よりも30万円近く減少したおよそ66万円にまで低下しました。もちろん銀行の月々の返済は変わりませんから、手取り収入は約8万円へと減少しました。さらに、長期金利が見直され、金利が4パーセントへ上昇、月々の返済は増え、返済金額は60万円になりました。手取りは約6万円にまで減少してしまいました。

さて、この事例の失敗から学ぶポイントは、「全額ローン(フルローン)」という点です。

頭金ありの場合

これがもし、頭金5000万円であった場合はどうだったのでしょうか。上昇した金利4パーセントでも、月々の返済額は約31万円となり、手取りはなんと最初は62万円となります。空室率が上昇した5年後でも、家賃収入66万円から毎月の銀行への返済額31万円を差し引いても、手取りは35万円を維持することができます。

手取りが毎月30万円を超えていればどうでしょうか。毎月の返済におびえ続けるということは確率的にかなり減少するはずです。この失敗例で学ぶべきポイントは、説明したように頭金ゼロによって金利を加えた毎月の返済額が非常に大きくなること、そして、身の丈に合わない投資額の不動産に安易に手を出さないことがポイントだといえます。

仮に変動金利で、金利8パーセントで計算した場合でも、頭金5000万円を準備していれば、毎月の返済額は42万円で、手家賃収入が減少した66万円から差し引いても手元には、およそ24万円の手取りが残ります。

頭金は重要?

ですからいきなり頭金なしで、高額なローンを組むことは不動産投資において失敗の原因なりかねないのです。必ず頭金を準備して、自分の支払い可能な範囲での不動産投資から行い、軌道にのりはじめてから、再投資をしてキャッシュフローを増やしていくのが不動産投資の鉄則です。ではもう一つの失敗事例をみてみましょう。

失敗事例2:地方都市在住自営業Bさん

Bさんは電話による勧誘でワンルームマンション投資を知りました。営業マンによると頭金なしのフルローンが可能で、返済は家賃収入から支払われるため、自分の給料からの持ち出しもなく、返済終了後は名実ともにマンションが自分のものとなり、将来年金の代わりになるという説明を受けました。

そして年収がそこそこあったBさんは、特にリスクも感じなかったため東京都内に新築のワンルームマンションを購入しました。

空室が発生

その後5年間は順調に家賃収入から返済が行われて、自己資金から返済を行う必要はなかったのですが、5年経過してからは空室となりはじめ、毎月数万円の返済を自己資金から返済しなくてはならなくなりました。

営業マンは都内なのでいつでも良い値段で売れるといっていたので、売却しようとしたところ築年数がまだ新しいにも関わらず、購入金額の6割程度でしか売れないと査定されました。

売るに売れない

Bさんのように頭金無しで5年程度しか経過していない場合は、銀行への借入金額がほぼ全額残っている状態のため、売却金額との差額数百万円を銀行に返済し続けなければならなくなります。

今後も賃料の下落や空室率の上昇も想定できる物件であるため、売りたくても支払額があまりにも多額で売れない状態に陥ってしまいました。この売るに売れない物件を維持するために毎月自分の給料から持ち出して銀行に返済していく事例はワンルームマンション投資によくある典型的な失敗パターンです。

事前準備の大切さ

この失敗事例から学ぶポイントは、自分の土地勘がない場所での不動産投資をしてしまったという点です。地方都市在住であるにも関わらず、東京と聞いた時点で、営業マンの口車に乗せられて実は立地の悪いワンルームマンションに投資をしています。

さらに毎月持ち出し無しという謳い文句は金利変動や賃貸市場のバランスを考慮しておらず、しかも頭金なしという手軽さから、簡単に全額ローンを組んでしまっています。

不動産投資を行う際は、営業マンの話だけではなく、自分の目と足で確かめ本当に良い投資物件かどうかを判断することが、こうした失敗を防ぎ成功へと導いてくれます。

ケーススタディは重要

こういった失敗事例をケーススタディすることで、リスクを未然に防ぐ方法が見えてくるのです。まず頭金なしローンを組まずに、必ず頭金を準備し、自分の資産にみあった不動産投資をすること。そして、物件を見ずに購入は絶対にしてはならず、必ず買おうとする物件へ足を運び、立地や周辺の家賃相場や環境などを自分の目で確認し、自分が住みたい物件かどうかを必ず確かめること。

この2つのポイントをしっかりとおさえるだけでも、不動産投資の成功率は高く跳ね上がります。ぜひ失敗しない不動産投資をするために、失敗する人の特徴から成功を導いてください。

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